なんだか調子の悪いとき(1)

音色が調子の良いときと違う、半音階が不安定、音の繋がりが悪い、妙な雑音が入る等の違和感を感じることがあります。久しぶりに楽器に触るとき、特に吹き始めによく起こります。原因は口の形、息の吐き方、尺八の支え方、歌口の当て方など複合的な原因が考えられますが、1番最初に疑うべきは楽器の構え方/手孔の閉じ方の不調です。

少し尺八を吹いてみて違和感があったら、まず下記の2点を疑ってください。
指を閉じて四方から見てみると原因に気づくことがあります。

●楽器を支えている指の位置が違っている。
 楽器が左右に回っている(時計・反時計方向に歌口が傾いている状態)
 →歌口の位置が変わる(息の方向とと楽器の方向が合っていない)
 →音色、音程が不安定になる。

●指の置く位置、指孔を閉じているときに指孔に隙間が空いている。
 閉じている手孔のいずれかに隙間ができている。
 →音の繋がりが不安定、音色に張りがなくなる。
 →楽器がなっていないと思い大きな音を出そうとして強く息をいれる 
 →吹き込む口の形がくずれる →音程が不安定になる

※とくに第5孔(親指)は完全に閉じていなくとも発音できる音が多いため、気づかずに吹き続けていると音の繋がり・音程(ピッチ)が不安定になり、全体的な違和感が収まらなくなることがあります。しっかり指孔の開閉が行えているかの目視確認で修正できます。

指の位置、構え方を安定させることで好不調が少なくなります。